6日間開催の節では、1~4日目が予選、5日目が準優勝戦、最終日6日目が優勝戦となる。予選最終日となる4日目、準優勝戦に駒を進められるかが決まる重要な日となる。あと何点取れば予選通過のボーダーを超えられるかが計算できるのである。予選突破の基本ボーダーは6.00。3日目を終えた時点では選手は自分の得点率を計算し、予選選突破に何着が必要なのかを考えて予選最終日の4日目のレースへと臨む。中には4日目を待たずに準優当確という選手もいるが、大半の選手が予選最終日の結果で準優進出が決まる。4日目の時点で上位数人の当確と、予選突破が絶望的な下位十数人を除く大半の選手が予選最終日に「勝負駆け」で臨むことになる。1着条件の選手もいれば、4着以内条件の選手もいる。条件、艇番によって当然戦法も変えてくるし何よりも、勝負駆けの選手はスタートはメイチで張り込んでくる。だからこそ予選最終日の各選手のポイント、置かれている状況を把握することは予想をする上でこの上なく重要となってくるのだ。選手のポイント・状況を知ることで、勝負度合い、戦略もおのずと見えてくるものだ。
勝負駆けは、準優進出を賭けた予選最終日以外にも訪れる。所属クラスが決定される各期末(4月・10月)に。クラスは適用期間の勝率により決められるのだから、A1、A2ボーダー付近の勝率の選手たちはいつも以上に気合を入れてくる。4月、10月はこのような選手たちに注意を払う必要性が出てくるのだ。また、反対に、守りに入る選手も出てくる。事故点を抱えた選手(ジコパン)だ。事故率が0.70を越えてしまうと問答無用で最下級のB2が決定される。不良航法、待機行動違反、フライング等、あと1回でも犯してしまえば0.70を超えてしまうといった状況の選手が目指すのは無事故完走。当然、無理なレースはせずに、スタートも慎重、コース取りも穏やかになり、スピードよりも安全重視のターンになる。勝利を目指して戦っているのは間違いないが、このような選手の舟券は積極的には買えないだろう。勝負駆けの選手は気合というアドバンテージを、逆に、ジコパンの選手は、事故への恐怖というビハインドを背負うことになる。期末のレースは選手たちの勝率や事故率にも大いに注意を払わなければいけない。